手紙 「いき Breath」より

2020年12月20日、沖縄アジア国際平和芸術祭のイベントのひとつとして、「手紙」を上演しました。13時からと16時からの2回。

13時からの回は年配の方がたくさん来てくださって、身が引き締まるというか、かれらが見た景色かもしれないという気持ちで演じました。終演後に声をかけてくださる方もいて、感慨深かったです。16時からの回は、南風原の子ども(といっても中高生ですが)たち、そして、満月即興、ウニココの仲間にも参加してもらって、とてもプライベートな「手紙」と組み合わせて上演することができました。一緒に話しながら手紙を書いて、なので、手紙にかかれている以上のことも知っていて、それもあって、みんなが手紙を読むのを聞きながら、大事な人達のことを思いました。劇中、村の人達が手紙を紙飛行機にしてとばすところでは一緒に手紙をとばしてくれました。上演前に、みんな紙飛行機をいろいろ工夫してつくって(すごく面白い形のものもあった!)、飛ばす練習もしていたので、そうしたことは村の人達がやったことときっと同じようなことで、短い時間のなかで一緒に作品にかかわってもらったということをとても思いました。よっぱらいのおじいさんが紙飛行機をもたせると「ぴたっ」と止まるところで、みんなも止まってね、というのを、ほんとに全員「ぴたっ」と止まってくれて、すごかった! ありがとう! 美術家のみなさんが命を削るようにつくった作品のなかで上演ができたことも嬉しいです。下手の薄紫の絵には繊細にフェンスが描かれていて、その向こうには花が咲いています。私は、それをレイサルの花だと思いました。見えないけど、その向こうには本物の大きな薬莢(名称がわかりません)をつかった作品。30年前につくったものだと聞きました。それはだいたい私が沖縄に来た年です。下手側にはガマを模したフレームのなかに、沖縄の中学校(今の高校)の様子が並んだ作品、その向こうに、海外から来た作品、若い作家のつくった木造のオブジェがセンターにあります。それはベルが鳴る作品です。手が届かないところにある取っ手を梯子をのぼって回すと、ベルが鳴ります。

そのようななかで、上演ができたことを大変誇りに思います。

私達が演劇でできることがなになのかということを考える機会にもなったし、南風原文化センターという場所で、この作品を上演できたこと、南風原のこどもたちと一緒に作業ができたことをありがたく、嬉しく思っています。

旅に出して、色んな場所で、いろんな人たちと一緒につくっていきたい舞台だということも思いました。私たちは、語ることをやめないでいたいです。この機会を持てたことに感謝しています。ありがとうございました。






























 

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